手・肩の痛み

手・肩の痛みとは

手・肩の痛みとは

痛みは、外敵な刺激や内部組織の炎症、神経の障害、神経周囲の炎症などによって起こるものです。ストレスなどのような、精神的な影響から痛むこともあります。多くの場合は要因を取り除けば、痛みも引いていきます、しかし、過度な安静による筋力低下などによって血流が滞ることで痛みが長期化するという負のスパイラルに陥り、運動機能や可動域が下がってしまう恐れもあります。きちんと治療しながら、ご自身に合ったリハビリテーションを続けることが重要です。

手・肩の痛みを伴う疾患

ばね指

指の曲げ伸ばしをするのに必要な腱が腱鞘(けんしょう)にひっかかることで、指が曲がったままになる疾患です。しばしば痛みが起こり、熱感や腫れを伴うこともあります。特に、指を酷使するスポーツ・仕事をしている方や、妊娠・出産期の方、更年期以降の方に多くみられます。
また、子供の手の親指が曲がったまま伸びなくなる「強剛母指(きょうごうぼし)」もあります。これは、腱そのものが太くなることで、ばね指と同じような症状が起こる疾患です。
治療では、患部へのステロイド注射や消炎鎮痛剤の処方(湿布・軟膏など)、超音波などを用いるリハビリテーションを行います。これらの治療を続けても改善しない、もしくは何度も再発する場合は、腱鞘を切開する手術を選択します。

ドケルバン病

親指の付け根辺りの手首に強い痛みが起こり、腫れてしまう疾患です。親指を動かす腱が通過する腱鞘に、炎症が起こることで発症します。ばね指と同様、指を酷使する競技・仕事をしている方や、妊娠・出産期にいる女性、更年期以降の女性がかかりやすい疾患です。治療では、湿布や軟膏などの消炎鎮痛剤を使った薬物療法や、患部へのステロイド注射を行います。薬物療法などを行っても改善されない、何度も再発してしまう場合は、腱鞘を切開する手術を行います。

肩こり

肩をはじめ、首筋や首の付け根、背中などに、痛みや腫れ、しこりが生じる状態です。頭痛や吐き気を伴う方もおられます。猫背やストレス、運動不足、冷え、同じ姿勢で長時間過ごすなどの影響で、首周囲の筋肉(僧帽筋など)が疲労したり血流の循環障害が起こったりすることで起こると言われています。また、肩関節や頚椎の疾患、その他内科系の疾患などの症状として肩こりになることもあるため、放置せずに整形外科で治療を受けるようにしましょう。診察では、僧帽筋の圧痛や筋の緊張をチェックし、神経症状やレントゲン検査での異常の有無を確かめます。さらに、他の疾患の可能性を確かめるために、MRIで詳しく調べることもあります。治療法ですが、負担をかけない日常生活を送る、普段の姿勢を見直す、体操、薬物療法(内服薬・外用薬)、ブロック注射、リハビリテーション(温熱療法・運動療法など)の中から選択します。

石灰沈着性腱板炎

肩を上げる腱(腱板)の中に、に石灰(リン酸カルシウム結晶)が付着する疾患です。夜中などに突然肩が痛くなり、肩が動かせなくなります。40~50代の女性に多い傾向がありますが、男性でも発症します。診察では、関節が痛む箇所や関節の動かしにくさをチェックし、レントゲン検査で石灰の付着の有無を確かめます。また、他の疾患の疑いをなくすために、MRIを行ってさらに細かく調べることもあります。痛みがひどい急性期では、三角巾を用いた安静や内服薬・外用薬の処方、関節内注射を行っていきます。急性期を乗り越えた後は、先述した治療法に加えて、温熱療法や関節可動域・筋力のトレーニング、ストレッチなどのリハビリテーションを受けていただきます。さらに、腱板に針を刺して、溜まった石灰を吸引・除去することもあります。治るまで半年程、治療を続けることもあります。

腱板損傷

肩関節には、腱板という関節を安定させる筋肉が4つ付いています。その筋肉を頻繁に使うことで擦れて断裂する、または転んで手や肩をついたことをきっかけに断裂することがあります。
断裂した箇所によっては、腕の上げ下げが制限されたり、肩の動きが制限されたりすることがあります。もし腱板が完全に断裂した場合は、自然治癒で治ることはありません。

肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)

肩関節周辺に炎症が起こり、腕を上げることができなくなったり痛みで眠れなくなったりする状態です。40~50代ぐらいの方に多く見られることから、「四十肩」「五十肩」と呼ばれるようになりました。放っておくと肩関節の可動域が狭まり、全く腕が上げられなくなる恐れがあります。「歳だから」と軽視せず、ぜひ受診してリハビリテーションを受けるようにしましょう。

胸郭出口症候群

首や肩の前の部位で、腕に伸びる神経が絞扼(こうやく)されることで、腕の痛みや痺れが起こる疾患です。絞扼される部位によって、斜角筋症候群や肋鎖症候群、過外転症候群と分類されます。これらを総称したものが「胸郭出口症候群」です。腕を上げた時に腕全体が重く感じたり、痛み・痺れが起こったりする方が多いのですが、絞扼される箇所によっては腕を下げた時に、痛み・痺れが現れる患者様もおられます。
また、胸郭出口症候だけでなく、首からの神経痛も伴っているケースもあります。

四辺形間隙症候群

胸郭出口症候群と同様、筋肉の隙間を通過する神経が、肩の後ろ側で絞扼される疾患です。肩の後ろが痛くなったり、肩の外側に位置する筋肉・腕が痛くなったり痺れたりします。あまり認知されていない疾患ですが、これらの部位に異常があって症状に悩まされている方は多くいらっしゃいます。しかし、絞扼されている状態が把握できれば、回復に期待できます。
猫背やなで肩・巻き込み肩などがあると、関係する筋肉が緊張しやすくなるため、日ごろの姿勢を見直すことも重要です。

反復性肩関節脱臼

いわゆる、肩関節に脱臼癖がついてしまった状態です。スポーツや事故による外傷などから肩関節を脱臼した結果、頻繁に脱臼しやすくなった状態がこの反復性肩関節脱臼に当てはまります。肩関節は支持する部分が小さく、かつ可動域が広い部位です。関節そのものが不安定なため一回でも脱臼を起こすと、関節を支持する関節唇(かんせつしん)や関節包が損傷してしまいます。それゆえに、脱臼癖が起こりやすくなるのです。関節唇や関節包の損傷は、自然に治ることにはほとんど期待できません。手術で根治させる必要があります。

変形性肩関節症

軟骨が擦り減った結果、関節が変形する疾患です。体重の負荷がかかりやすい関節(股関節や膝関節など)が擦り減り、変形するケースは目立つのですが、肩関節が変形することもあります。消炎鎮痛剤の内服をはじめ、関節注射やリハビリテーションなどといった、痛みを軽減させる治療が必要になります。また、必要な方には、人工肩関節への置換手術を選択することもあります。
腕が上がりにくい、肩を動かすと「ゴリゴリ」という音が鳴って痛いといったお悩みがありましたら、ぜひ当院までご相談ください。

東京整形外科ひざ・こかんせつクリニック
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