股関節疾患とは
大人に多い股関節疾患ですが、股関節周りが痛くなる疾患は大きく2つに分けられます。1つ目は股関節そのものに問題がある疾患で、2つ目は他の部位に原因があると考えられる疾患です。
腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊椎柱管狭窄症のような、股関節以外の部位に起こる疾患でも、股関節周りが痛くなることはあります。腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊椎柱管狭窄症といった腰の疾患にかかった方の多くは、腰痛に悩まされるため、誤診されるケースはあまりありません。しかし、中には股関節だけ痛む方もいるため、誤診される可能性がゼロとも言えないのです。股関節をあらゆる方向に曲げても痛みが起こらなかった場合は、股関節に異常がない可能性があります。
股関節の役割
股関節は私達の体重を支えてくれる人体最大の関節です。体重が支えられるため、歩行・立つ・しゃがむなどのような、足の様々な運動ができるようになります。これらの動きをとる時、最も作用する筋肉である中殿筋が重要とされています。中殿筋を鍛えると、股関節疾患を防いだり痛みを和らげたりすることに期待できます。
股関節の痛みの原因
関節が痛む場合、関節に炎症が起こる「関節炎」を発症している可能性があります。股関節は胴体と脚を繋ぐことで、私達の身体全体を支えようとする大切な関節です。また、股関節は、骨盤(胴体)側の丸いくぼみに大腿骨(脚)側の球体の骨が収まるような作りをしており、その骨の間にある軟骨が滑りやすくなるようサポートしています。しかし、加齢や体重増加、激しい運動などによって負荷が大きくなると、軟骨は消耗してしまうのです。
股関節疾患でよくある疾患
- 変形性股関節症
- 大腿骨頭壊死症
- 股関節唇損傷
- 大腿骨寛骨臼インピンジメント
- 先天性股関節脱臼
- 関節リウマチ
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一過性大腿骨頭萎縮症
股関節症の主な症状
股関節症の症状は4つあります。①股関節の痛み、②股関節が固くなる③下肢が短くなる(股関節の変形で骨が短くなるため)、④筋力が衰える(脚が使いにくくなるため)などが挙げられます。