膝の痛み

膝の痛みとは

膝の痛みとは

主に、膝関節の周りが痛くなる疾患です。ただし、症状や原因は一人ひとり異なります。「平らなところを歩くと膝が痛む」「階段の昇り降りをすると痛くなる」「膝の裏側が痛い」「膝の内側が痛い」「寝る時に痛む」など、痛み方も非常に多岐にわたります。整形分野の中でも膝関節痛は、外傷性疾患やそれ伴う変性疾患、リウマチ性疾患、腫瘍性疾患、代謝性疾患など、多くの疾患で起こるものとされています。原因疾患や進行度合いによっては、歩行困難や寝たきりなど重篤な障害を引き起こす恐れもあるため、要注意です。

膝の痛みを伴う疾患

変形性膝関節症

大腿骨と脛骨の表面を包む軟骨組織がすり減った結果、痛みが起こる進行性の疾患です。進行すると膝の曲げ伸ばしがスムーズにできなくなり、痛みもひどくなってきます。またO脚やX脚になり、歩行能力が低下し日常生活に悪影響を及ぼします。主な原因は、加齢に伴う軟骨の消耗で、特に運動する習慣がほとんどない方は要注意です。他にも、肥満や膝への負担が大きいスポーツも原因になります。

変形性膝関節症とは

大腿骨と脛骨の表面を包む軟骨組織がすり減った結果、痛みが起こる進行性の疾患です。進行すると膝の曲げ伸ばしがスムーズにできなくなってきて正座が難しくなります。また、立ち上がり動作や階段の上り下りの動作で痛みを感じて、苦痛に感じる頻度が増えてきます。さらに進行してくるとO脚やX脚になり、歩行能力が低下し日常生活動作が困難になってきます。

変形性膝関節症の原因は

遺伝的な素因や肥満などで起こる場合もありますが、過去に靱帯損傷、半月板損傷、骨折などの怪我をしたことにより軟骨がすり減って発症する場合もあり人によって様々です。

変形性膝関節症の診断方法

診断には患者さんの病歴・年齢・診察所見・画像検査などの情報で判断していきます。画像検査はレントゲン撮影が一般的で軟骨のすり減りの程度や関節の変形の程度を評価していきます。変形性膝関節症の場合、軟骨の摩耗の程度や、骨棘(こつきょく)と言って本来は骨がない場所に骨ができてくるなどの所見があります。
レントゲンで評価が難しい場合や別の疾患との判断が難しい場合はMRIによる検査で、軟骨・半月板・靱帯などの評価を行う場合もあります。

変形性膝関節症の治療方法

治療は軟骨のすり減りの程度、骨の変形の程度、患者さんの年齢や生活のレベルを総合的に判断して決定していきます。
基本的には軟骨が残存している患者さんは保存的加療(手術以外の方法)の適応になります。保存的治療に効果がない、変形の程度が強い方は手術の適応になる場合があります。

保存的治療
  • 投薬
  • リハビリ
  • ヒアルロン酸の注射
  • 足底板(靴の中の中敷き)

などが有効な治療方法となってきます。保存的治療に効果を認めない方は手術加療の適応となります。

手術加療
  • 高位脛骨骨切り術
    変形の程度が軽く、スポーツ活動、正座などが必要な生活様式の患者さんに適応があります。
  • 人工膝関節置換術
    変形の程度が強く、O脚やX脚が進み、生活動作自体が困難になってきた患者さんに適応があります。

大腿骨内顆骨壊死症

膝に負担がかかった際に激しく痛んだことをきっかけに、発見されるケースが多い疾患です。主に2種類あり、原因がしっかり特定できない「一次性大腿骨内顆骨壊死」と、膠原病やステロイド投与などはっきりした原因があって発症する「二次性大腿骨内顆骨壊死」に分類されます。主な症状は膝の内側の痛みで、変形性膝関節症とよく似ていますが強い痛みを伴うのが特徴です。しかし、大腿骨内顆骨壊死は大腿骨の内側に壊死が起こる疾患です。早期に診断できれば、手術以外の治療法(保存的治療)が可能な場合も少なくありません。

半月板損傷

膝に強い衝撃がかかった結果、膝関節内にある半月板が欠けたり亀裂が入ったりする状態です。半月板とは、膝関節の大腿骨と脛骨の間に位置する線維軟骨です。ひざの内側と外側のそれぞれに位置しており、膝にかかる体重の負荷を分散させたり衝撃を吸収したりする役割を担っています。半月板損傷は、高齢者だけでなく若い方にも見られ、変形性膝関節症へ進行する恐れもあります。そのため、適切な診断と治療が大切になります。

関節リウマチ

関節が炎症を起こした結果、手足の関節の腫れや変形が生じる疾患です。発症の原因は未だによく分かっていません。膝をはじめ全身に症状が起こり、初期ですと全身の倦怠感や食欲不振、熱っぽさ、関節周辺のこわばり(起床時に起こる)などの症状が現れます。
症状が進行すると、手足の指などの関節が腫れ、肩や肘、手首、股関節、膝、足首なども痛むようになります。さらに悪化すると重篤化し、「歩けない程の痛み」「膝に水が溜まって動かせない」「骨・軟骨が破壊されて関節が動かせなくなる」など、日常生活に大きな悪影響を及ぼす症状が現れます。
特に、30〜40代の女性の発症例が多い疾患ですが、どの年代で起こり得ます。「食欲が減った」「微熱がある」「全身がだるい」などの症状が続き、かつ手足の指関節が腫れている場合は関節リウマチの可能性が高いので、迷わずに受診してください。

靭帯損傷

半月板損傷と並び、プロアスリートが発症しやすい疾患です。膝関節には4つの靭帯があり、それぞれ内側側副靭帯・外側側副靭帯・前十字靭帯・後ろ十字靭帯といいます。これら4つの靭帯のおかげで、私達は膝の安定した動きを得ることができるのです。また、靭帯損傷は、交通事故や試合などで「急に止まる」「方向転換する」「ジャンプの着地」などの動きをした時に受傷することがあります。

腸脛靭帯炎(ランナー膝)

ランニング時に起こりやすい症状です。腸脛靭帯(ちょうけいじんたいえん)とは、お尻の筋肉から腸骨に向かって伸びている靭帯です。膝の屈伸運動を何度も行う運動によって、大腿骨の出っ張っている部分と腸脛靭帯が摩擦し続けた結果、痛みが起こります。

膝蓋腱炎(ジャンパー膝)

膝を酷使し続けることで膝蓋腱や大腿四頭筋腱の炎症が起こり、痛みが生じる状態です。スポーツ疾患の一種で、何度もジャンプをするバレーボール・バスケットボール競技者に多く見られます。

東京整形外科ひざ・こかんせつクリニック
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